デルーカ・リカー&ワイン (Deluca Liquor & ワイン) が、「パリスの審判 (Judgment of Paris)」の著者として有名なワイン作家、ジョージ・M・テイバー (George M. Taber) のレクチャーを主催しました。ジョージは、彼の新作、「To Cork or Not To Cork」を披露するためにやってきたのですが、その本では、ワインの栓としてコルクを使っていることに対する様々な議論について取り上げています。しかし、本題に入る前に、ジョージは、「パリスの審判」についての、質問の時間を割いてくれました。
ご参考までに、私はこの本を持っています。この本は、1976年のパリ・テイスティングについての本で、内容は、ワイン産業全体にとってのターニング・ポイントとなったと一般的に考えられている事件についてです。あなたが、1976年の「パリ・テイスティング 」について何もご存じないのであれば、是非覚えておいてください。カルフォルニア・ワインを地図に載せるに至らせた重大事件なのです。
確かに、1976年のパリ・テイスティングは、オールド・ワールド(Old World: 欧州/旧大陸)のワインが、ニュー・ワールド (New World:アメリカ/新大陸) のワインより優れているという長年の知見への挑戦でした。 このテイスティングが革命的だったのは、その結果です。:フランスのワイン専門家による、ブラインド・ワイン・テイスティングで、カルフォルニア・ワインが、フランス・ワインよりも、良いという投票結果がでたのです!結果のベールが剥がされた時の悲惨な嘆き声を、貴方は想像できますか?審判がため息をついて、ささやきがどよめきに変わり、「そんな馬鹿な!」という声があちこちから聞こえてきたのです。
私にとっての「パリスの審判」 –1976 年 パリ・テイスティングの私のテイク
今、私はフランス・ワインを擁護してコンテストの結果は間違っていたと言いたい訳ではありませんが、いくつか反論はあります。主に、ブルゴーニュの白ワインのヴィンテージ物が選ばれたという点に反対しているのでます。
私の書いた内容を貴方が読んだことがあるのであれば、貴方はブラインド・テイスティングが、同じ年代や同じAOC/AVAの幅を絞ったセレクションで行われる方が好ましいとう意見をご存知でしょう。1976年のパリス・テイスティングでは、カルフォルニア・ワインがブルゴーニュのワインに競争させられました。カルフォルニアとブルゴーニュは、同じ地域にはありませんし、明らかに、年代を選ぶときに原産国の事情を考慮に入れておくべきだったのです。もっと単純化すると、カルフォルニアでの良い年は、ブルゴーニュでは決して良い年ではないということです。後で判ってきた通り、1973年は、実際、過去40年で、最悪の年代でしたし、1973年は、カルフォルニアにとっては、明白に良い年だった訳です。
赤ワインの年代による品質の差はもっと明白になっています。
全体的には、1976年のパリ・テイスティングが、世界のワインメーカーに、もっと一生懸命、常にもっと良いワインを造らせる努力をさせることにつながったので、喜ばしいことだと思っています。そしてこれが、今日、私達が、ジョージ・テイバーが呼んでいるところの「ワインの黄金時代」を楽しめる大きな理由になっているのです。
ワインの黄金時代を楽しみましょう、皆さん。乾杯~!