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スパーゴでのクラッハー・ワイン・テイスティング

クラッハー・ワイン・テイスティングが、シーザーズ・パレス (Caesar’s Palace) のザ・フォーラム・ショップ (The Forum Shops) にあるウルフガング・パック氏 (Wolfgang Puck) のレストラン、スパーゴ (Spago)で開催されました。J&P・ホールセール (J & P Wholesale) (サザン・ワイン&スピリッツの一部門)が、3代目のワインメーカーのゲアハルト・クラッハー氏 (Gerhard Kracher)と協力して、テイスティングを主催しました。

クラッハー・ワインメーカー: とびきり美味しいデザート・ワイン

クラッハーのワインを味わったことのない方のためにお教えしておきますが、クラッハー・ファミリーは、スイート・デザート・ワイン造りのスペシャリストです。クラッハー・デザート・ワインは、本当に美味しくて、「文字通り」、口の中がとろけるほどです。入手できるデザート・ワインの中で、クラッハー・デザート・ワインが、最高傑作だと言っても過言ではありません。

親子3代に渡ってクラッハー家は、傑作ワインを造り続けてきました。クラッハー・ファミリーをもってして、オーストリア・ワインメーカーのトップ・メーカーの一つと呼ぶのは、あまりにも控えめな表現です。事実、クラッハーのスイート・ワインこそが (他のスイート・ワインの中にあって)、オーストリアのブルゲンラント (Burgenland) にあるジーウィンケル (Seewinkel) 地方を、高品質のワイン生産地として地図に載せさせたのですから。

ワイン・テイスティングの話に戻りましょう

ゲアハルト・クラッハー氏自身がテイスティングのためにワインを注いでくれました。そして、ゆっくりと時間をかけて、試飲したそれぞれのワインを詳しく説明してくれました。言うまでもありませんが、彼の説明をとても楽しく聞くことができました。

ワインメーカーからの説明は、いつでも大変興味深くためになります。ワインメーカーのビジョンやワイン生産のテクニックについてお話を伺えるのは、私たちにとって本当に特権です。ワインメーカーが語るストーリーには、更に、はっと気づくようなことがことがたくさんありますし、ワインメーカーがワイン造りに込めた「気持ちと魂」が解ってくるのです。

ワイン・レビューとワイン・テイスティング・ノート:  私のトップ6 クラッハー・ワイン

私がテイスティングで試飲した24本全てのワインのワイン・レビューをご提供するわけにはいきませんが、最も興味深い6本のクラッハー・ワインについては、ワイン・テイスティング・ノートをご披露したいと思います。:

TBA No. 03 トラミナー 「ヌーヴェル・ヴァーグ」 (Traminer “Nouvelle Vague”) 2004年物

藁色がかった濃い色調のこのワインには、オレンジペール、マスカット、サンザシ、蜂蜜、ローズとかすかなクローブのアロマがあります。デリケートな、スモーク系の感触。強烈なリッチさと複雑さと共に余韻の長いアロマの後味があります。このワインは、まだその魅力の可能性を全て引き出してはいないので、年とともに熟成していくのが楽しみです。

TBA No. 08 ヴェルシュリースリング 「ツヴァイシェン・デン・ジーン」 (Welschriesling “Zwischen Den Seen”) 2002年物

濃い黄金色/アンバー色のこのワインには、リンデン、グレープフルーツの芽(花の香り)、もしかするとマルメロ (果実)、サフランと、オークの感触はないものの、何かスパイス調のアロマがあります。このワインは、エレガントで複雑です。もう飲み頃です。.

TBA No. 12 ノブレ・ワイン 「ツヴァイシェン・デン・ジーン」 (Noble wine “Zwischen Den Seen”) 2002年物

正確に言うとこれはワインではありません。ワインに分類できないのは、極端に高い糖度(RS)のために、アルコールの濃度が低すぎる(4%)からです。この 「ワイン」 は、50 %のシュエレッセ (Scheurebe) 50 %のヴェルシュリースリング (Welschriesling) のブレンドです。ハンガリーのトカイ・エッセンシア (Tokaji Eszencia) を想わせる特徴があります。

この飲み物はアンバー色を呈しています。ネスティー (ネスレの紅茶) 粉末か、もっと的確に表わすと、 シトラス(レモン)、傷ついた桃、ドライ・アプリコット、蜂蜜、お茶の葉と、かすかなタバコのアロマがあります。基本的には、トカイ・エッセンシア (Tokaji Eszencia) なのですが、もう少しドライ・フルーツの香りが強く感じられます。

TBA No. 09 シャルドネ 「ヌーヴェル・ヴァーグ」 (Chardonnay “Nouvelle Vague”) 2004年物

藁色のこのワインには、パイナップル(わずかですが)、ピーチ、リンデン、蜂蜜、バニラ、煎ったアーモンドと、かすかなキャラメル風味に加えたスモークのアロマがあります。強烈ですが、良くバランスが取れています。とても親しみやすく、2005年物に比べて酸味が弱くまだ若い感じがします。 もう飲み頃ですが、年月が経って熟成するのが楽しみです。

賢者への言葉: 上述したいくつかのアロマは、時間と共に育まれて醸し出されていくでしょう。

TBA No. 10 シャルドネ 「ヌーヴェル・ヴァーグ」 (Chardonnay “Nouvelle Vague”) 2005年物

黄色/黄金色のこのワインには、レモン、リンデン(とても蜂蜜に良く似た)、lemonlinden (very similar to honey)、蜂蜜につけて焼いた梨、クローブ(かすかに)、バニラ、煎ったアーモンドと、丁度良い感じのスモークのアロマがあります。フルボディでリッチで、驚くほどクリーミーな舌触り(年月が経ったオークとシャルドネならでは)の、それでいて強い酸味で、余韻の長い後味です。ただただ素晴らしいの一言。

TBA No. 07 Welschriesling “Zwischen Den Seen” 2004

黄金の藁色のこのワインには、グレープフルーツの芽、リンデン、蜂蜜(アルペン)、亜アプリコット、ピーチ、お茶の葉と、かすかなタバコと、さもなければ何かスパイスの様なアロマがあります。強烈なフルーツの香りの割りには、とても良くバランスがとれています。このワインには、そんな複雑さと、ずっと余韻の長い後味です。もう飲み頃ですが、年月が経って熟成するのが楽しみです。もう飲み頃です。

今回のワイン・テイスティングについてはこれでおしまいです。乾杯~!