今年になって初めての「ワインストック (WineStock)」、ワイン・テイスティング・イベントが、シーザーズ・パレス (Caesar’s Palace) の、フォーラム・ショッパーズ (The Forum Shoppes) にある、プライム・ステーキ & ストーン・クラブ (Prime Steak & Stone Crab) と、ジョーズ・シーフード (Joe’s Seafood) で開催されました。ラスベガスのブティック・ワイン問屋のレッド・ロック・ワイン (Red Rock Wines)の主催で開かれたこのテイスティングには、24ものカルフォルニアのヴィンヤード(葡萄農園/ワイン醸造所)が参加しました。
ワイン・レビューとワイン・テイスティング・ノート
このワイン・テイスティングには、80以上のワイン ・レーベルがフィーチャーされていました。残念ながら、全部のワイン・レビューをする訳にはいきません。そんなに客観的にレビューできるはずもないので、全部のレビューなどはやめておきます。ですから、テイスティングで最も印象に残った5本のワインについてのお話しをご披露します。それでは、アルファベット順に、ご紹介しましょう。
シャトー・ボズウェル(Chateau Boswell)のジャックリーン( Jacquelynn)
シャトー・ボズウェル・ワイナリー(Chateau Boswell Winery)のオーナー、ジョシュア・ピープルス氏 (Joshua Peeples) に、「1本のワインしかフィーチャーできなかったとしたら、どれにしますか?」と質問したら、すぐに「ジャックリーンだよ!」と答えてくれました。少しからかってやろうと思い、「ジャックリーンっていうのは、貴方の奥様のお名前ですか?」と訊いてみたら、ジョッシュが、「そうだよ。」とあっさり答えたものですから、沈黙の間ができてしまいました。愛情はなんと美しいものかと、、、感慨に浸ってしまったのです。
ジャックリーンはボルドー・スタイルの白ワインで、セミリオンを50%、ソービニオン ブランを50%配合した、ジョッシュの(いや、お解かりかもしれませんが、半分がジャッキーの)初めてのパーソナル・レーベルです。ジョッシュがどれほど、誇りに思っているかが、よくお判りになりますでしょう。ジャックリーンは、彼の奥様への愛情と、もうひとつ彼が人生をかけて注ぐワインへの愛情が程よくブレンドされた傑作なのです。
デルベ・ワイン(Derbès ワインs)のレ・ピノ(Les Pinots)
セシール・レメー – デルベ氏(Cecile Lemerle-Derbès)が、デルベ・ワイン(Derbès ワインs)のワインマスターとして、レ・ピノ(Les Pinots)と呼ばれるピノ・ノアール(Pinot Noir)50%、ピノ・メニエ(Pinot Meunier)50%の、とても興味深いピノを紹介してくれました。
ワイン・テイスティング・ノート:このワインには、デリケートなのに同時にとてもしっかりとした、美しいブーケがあります。バーガンディ(Burgundy)酵母で醸成されたこのワインは、バレルの中で17年間かけて熟成されてきました。バーガンディの最高の品種として、レ・ピノはその精鋭を誇っています。ストロベリーや、ラズベリー、新鮮なタバコとローストしたコーヒーの絶妙なアロマです。 このワインには、しっかりとしたオークの感触さえあります。全くもって素晴らしく、またユニークなワインです。さらに何と、価格もリーズナブルときています。
デタート・ファミリー・ヴィンヤード (Detert Family Vineyards) カベルネ・フラン(Cabernet Franc) 2005年物
ワイン・テイスティング・ノート:カベルネ・ソービニオンを5%ブレンドしたオークヴィル・ナパ・ヴァレー・カベルネ・フラン (Oakville Napa Valley Cabernet Franc) 2005年物 には、将来期待ができそうです。このワインはまだ若いのですが、間違いなくリッチで強烈になります。ブラックベリーや、グリーン・ペッパー、セージとブラックカーラントのアロマがあります。 口の中には焼いたチョコレートの後味が残ります。
スタントン・ヴィンヤード (Stanton Vineyards) のオークヴィル・カベルネ・ソービニオン(Oakville Cabernet Sauvignon ) 2005年物
ワイン・テイスティング・ノート:ダグ・スタントン氏 (Doug Stanton) の、オークヴィル・ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソービニオン (Oakville Napa Valley Cabernet Sauvignon) 2005年物 は、プティット・シラー (Petite Syrah) 7%の微妙な感触と共に、とてもまろやかな嬉しいワインです。プティット・シラーが、品の良さとスムースな後味を醸しだしているのです。今回のワイン・テイスティングでは、このワインが、私にとってお気に入りのカベルネになりました。
バーン・ヴィンヤードのジンファンデル (Zinfandel) 2004年物
品質対価格比のカテゴリーで、ティン・バーン (Tin Barn) のロシアン・リバー・ヴァレー・ジンファンデル (Russian River Valley Zinfandel) 2004年物 が、このワイン・テイスティングでチャンピオンに選ばれました。私は、皆さんが既にご存知の通り、ジンファンデルの熱狂的なファンではありませんが、 良いワインは決して無視をしない性質です。
ワイン・テイスティング・ノート:ティン・バーンのジンファンデル 2004年物は、ジルソン・ヴィンヤード (Gilsson Vineyard) で醸造さています。ラズベリーとチェリーのアロマに加えアメリカン・オークがもたらすバニラ・ポッドと真新しい皮やトーストのアロマが特徴的です。確かに、よくバランスがとれていて、価格もお手ごろです!唯一、ジンファンデルで、私があまり好きではないのは、レーベルだけなのですが、そんなことはどうでも良いことかも知れません。
ワイン・テイスティングについて、今回はこれでおしまいです。乾杯~!